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カバラ数秘術のBlog

静岡在住カウンセラーが、カバラ数秘術と心のケアについて、気ままに書いています。 ちなみにライフパスは33です。

● 当ブログコンテンツの(出典先を明記しないままの)無断転用・引用は固くお断りいたします ●


運命を開くー 理知は酸性(陽)、感情はアルカリ性(陰)



この本のご紹介も今回でおしまいです。
毎回更新をお待ちくださっていたみなさま、ありがとうございましたm(_ _)m。

運命を開く(1)ー過密化した都市生活は人間を破滅させる
運命を開く(2)ー世界を駆けるエリートは肝臓にご注意
運命を開く(3)ー「陽」に傾きすぎると混乱と破滅を招く

こちらの記事は安岡正篤著、運命を開く―人間学講話 から、内容を抜粋してお借りしています。(※この本は1986年12月発刊です)


養生と養心

理知は酸性(陽)、感情はアルカリ性(陰)


P234
身体の中で、酸化が起きるのは、「陽」の働き、アルカリ化は「陰」の働きのせい。

人間の健康(な状態)は、化学的な例えを使うと、酸とアルカリとの中和を考えてゆけば、中道、つまりバランスが取れる。

この場合の「中」というのは「真ん中」という意味じゃなく、陰と陽のエネルギーが相和して、活発的な創造活動が起きることを言う。

我々は始終、酸とアルカリの中和を考えてゆけばよいのだ。
活動するとどうしても酸化の現象が起き、その結果、疲労が起きる。
外で仕事をして働いている人ほど、静かな、『内にたくわえる外に乱されない平和の、それこそ都市学でいう、ビオトープな生活領域を持たなければ』ならない。

主人なら書斎、奥さんなら奥の間。

『誰にも乱されない、そういう領域を持たなければいかん。
しょっちゅうごったな生活をしておると、鹿やウサギやネズミなどと、同じ結果におちいるわけです』(※ 内容についてはこちらの記事 をご参照ください

我々の精神活動の、"概念的論理的な思考"は、どちらかという酸性。
なのであまり理屈に走ると、人間は分裂し、すさんでしまう。

そしてそれを中和して救うアルカリ性、陰性のものが、感情。

『人間が感情を豊かに養いますと、知性からくる分裂、破滅を救うことができるのです』(※原文のまま)

人間の身体は弱アルカリが良いのだが、あまりアルカリ化してしまうとアルカロージスになり、酸化すればアジドージスになる。

だから、食べ過ぎはダメで、腹八分目の弱アルカリにしておくのが、飲食上の養生上の「養心」である。
「生を養わんとする心を養う」わけである。

人間は、理屈っぽいよりは、やや感情の方が発達しているのが良い。
有情の人の方が、本当の意味での、人間である。
ただしあまり感情に走ると、この場合もまた、分化を起こしてしまう。

また、人間の欲、あるいは覇気は、酸性。
それに対して、反省は、陰性でアルカリ性である。

そのため、人はアンビシャスであるのは大いに結構だが、アンビシャスな人ほど、内省的である必要がある。
どちらかといえば、反省するほうが強い人の方が、人格としては上である。

感情でも非常に激情的であるよりは、「アルカリ性で、自分を省み、たしなみ、抑えがきく感情の力のことを情操とよび」、こうした優情の方が少し優っていなければならない。
ヒステリックになってはダメだ。

そこで人間には、男女という、見本がある。
結婚生活でいうと、少しかかあ天下の方が、家庭生活は合理的だ。
あまりかかあ天下になるのはもちろんダメだが、亭主関白もダメだ。
家庭の中で、少々奥さんのほうが威張っていたり、おくさんの意見を尊重してあげている方が、家庭は平和なのである。


男らしさの特徴には、優れた体格や、アンビシャスで、知能や才能が発達していて頭が良く、キビキビと活動する、といったものがある。

けれども体格が堂々としていて、非常に野心的で、理知的で、才能があって、理屈っぽい女性は女らしいか?というと、そうとは思えない。
世の男性たちは、そうした女性を「すごい」とは思うだろうけど、「奥さんにはご免だ」と思うだろう。
一方で、少々内気で引っ込み思案であり、アンビシャスであるよりも内省的である女性の方が、一般的には「妻」として好ましいとされる。

夫婦は、夫と妻の間で陰と陽が、しっくりと調和していることが望ましい。
そして、弱アルカリのように、家庭ではいくらか奥さんを立て、外では夫が威張る、代表する。
こういけば合理的(理にかなっている)のである。

そしてこの理法を応用すれば、大抵のことは解決できる。

現代の万事は、あまりに酸化している。

「酸」という字は、「いたむ」と読む。
心酸とかいて、「心いたむ」と読む。
なぜなら酸は 破壊性 だからだ。

昨今の年は、グローバル化が進み、雑然紛然としている。
ノルウェーネズミのように、狂暴になり、性的退廃化が悪化し乱交が増え、弱い者はますます萎縮し、非常に混乱している。

そういう生活をさせると、動物はバタバタ死んでゆく。
少なくとも、精神異常、心理異常は起きて、先のウサギやネズミの中には、集団自殺をするものが出てくるそうだ。

****

正直者がバカを見ると、よく憤慨する人がありますが、そんな世の中は、まことに善くないものである。
少しでも改善しなければならないことに変わりはないが、ただ、本当の正直者なら、バカなような目にあっても大して腹は立てぬものだ。
別に、損とも思わないからだ。

孔子ももちろん正直者で、だからずいぶんバカを見たらしく、弟子もそれを気にかけていた。
しかしそれに対して孔子は、「自分は努力せずにすらすらと物事に通じる人間じゃない。 歴史(が教える人の営み)の規範を好み、気をきかせ、努力してそうなりたいと思う」と語っている。

『私どものような鈍物は、どうしても敏であるよう心がけねば何ごともできません。
よく"敏忙" であることが、一番自分を善くし、健康を保つゆえんであります。』

現代人は、さまざまな煩悩に付きまとわれる。
これを「煩悩濁」といい、その第一には「貪欲」がある。

現代人のあくなき利己的欲望は、人間を、恐るべき闘争と破滅に駆り立てる。
すると「瞑恚(じんい)」が盛んになる。
瞑恚とは、目を吊り上げて激怒するさまだが、このような自己正当化した怒りほど、健康を害するものはない。

A/ラガス氏の説によれば、『精神と物質の間には神秘的な相関作用があり、肉体に対する感情の反応なども物質化して証明』することができるそうだ。
アメリカの心理学者である、E・ゲイツ博士は、平静な人と怒った人とは、汗の性質が違うことを明らかにした。
汗は怒ると酸性を帯びるのだそう。

そして博士はさらに、あらゆる精神状態は、それぞれ腺や内臓の活動に化学的変化を生じ、これによって作り出された異物を、呼吸や発汗によって体外に排出することも突き止めた。

方法はこうだ。

液体空気で冷やしたガラス管の中に息を吹き込む。
すると、息の中に含まれる揮発性物質が固まり、無色に近い液体になる。

その人が怒っていると、数分後、ガラス管の中に、栗色をしたカスのようなものが残る。
そしてこのカスをマウスに注射すると、たちまちのうちに神経過敏になる。

しかも、もしさらに激しい嫌悪の情に駆られている人の呼吸カスだったら、マウスは数分で死んでしまう。

一時間の嫌悪の息であれば、実に80人もの人を殺せるほどの毒素を出し、この毒素は(当時)最強の猛毒である。
それがその人の体内に鬱積していくと、しまいにはその人を自殺にまで導いてしまう。


瞑の他に、「痴」がある(※「破廉痴」の痴)
痴とは、貪欲や瞑恚に目がくらんで、理性を失った情態だ。

ちなみに、この貪・瞑・痴を 三毒という。
これに「慢」と「疑」を加え、五煩悩や五濁、五鈍使 ともいわれている。